こんなにある!?木の家の材料

「木の家っていいよね」と、考える人は多いようです。しかし、そこに使われる「材料」については知らない人がほとんどです。
「どうせ同じ木なんでしょ?」 木造住宅に使われる材料。集成材、天然無垢材の種別。
と思っていませんか?そこが落とし穴。工務店やメーカーによって、「木の家」に使われる材料は違い、大別すると「天然無垢材」と「集成材」があります。

工務店の「志と技術力」が質に直結!

高い志と技術を持つ工務店は、必ず「良い材料」を使っています。同じ木造住宅でも、集成材ではなく、天然無垢材をお勧めするはずです。良質な天然無垢材の確保は容易でなく、また、卓越した職人しか扱えません。しかし、それでもこだわりたい理由が天然無垢材にはあるのです。

「集成材」と「天然無垢材」って何ですか?

集成材とはラミナと呼ばれる挽き割った板材を接着剤で貼り合わせたもの。これを一本の柱や梁として構造躯体に使います。100年ほど前にドイツで生まれた材料で、日本の住宅に使われるようになってから、まだ十数年という、歴史の浅い材料です。集成材には2種類あります。作業工程はかわりませんが、ラミナを貼り合わせる接着剤が違い、レゾルシノール系接着剤とイソシアネート系接着剤があります。

レゾルシノール系接着剤とは?

接着力が高く、水分の多いラミナでも協力にくっつきます。このため、施工後にラミナが乾燥し収縮を始めると、接着剤は剥離せず、弱いラミナの方が割れます。また、ほんの数年前まで、健康を害する可能性をもつ「ホルムアルデヒド」などを多く含んでいました。焼却処分時にもダイオキシンんど有毒な化学物質を発生させます。

イソシアネート系接着剤とは?

レゾルシノール系接着剤の反省から、健康に配慮した材料として登場しましたが、今度は接着力が弱く、'02年にはドイツから、'05年には中国から出荷された集成材が剥離。さらに、問題なのは両方ともJAS規準をクリアしていたこと。現在でも材料を認可した農水省と、確認申請を許可した国交省が責任の押し付け合い。補償の結論は出ていません。

天然無垢材とは?

山や森で育った原木(丸太)から、使用する大きさに挽き割った材料。古来より日本の建築文化に深く根付き、現存する歴史的な寺社仏閣もみな天然無垢材による木造建築です。
日本最古の木造建築物「法隆寺五重塔」など約1400年以上も立ち続けています。天然無垢材は、こんな耐久性のある材料なのです。